摩天楼の空のした

咲ちゃん名前を呼ばれた瞬間に自分がガラスを右手で握っていることに気付いた。

自分の手から出る真っ赤な血、後ろから押さえられる突き付けた人、私を支えてくれる店長。

そこで意識がなくなった。

咲、おはよう

目を覚ました時目の前に居たのは、知佳だった。

知佳、おかえり

咲、何したか覚えてるの

そう言われて自分の右手を見た後、周りを見渡した。

知佳、ここって病院だよね。私の右手は使えないの

全治2週間だって、四針も縫ってるんだよ。

二週間描けないんだ、個展用の新しいの描けないんだ。

自分の右手を見て、自分のやったことを少し後悔した。

咲ちゃん

病室の扉が開きそこから店長が走ってやって来た。

ごめんね、右手なのにしかも俺をかばってそうなってしまって。

半泣きの店長を見て、自分のやったことは良いことだったんだと思いました。

いいんです、店長が無事なら。

半泣きの店長を見ながら知佳と笑い合っていると、また病室の扉が開きそこには見知らぬスーツ姿の男性が三人立っていた。

知佳の探るような目、半泣きだった店長はかなり毛嫌いした顔をしていた。

失礼してもよろしいですか。

はい。

三人の男性がベッドの横にやって来た。

この度は私共の組の者が怪我をさせてしまい申し訳ありません。

と言いながら、男性は深と頭を下げた。

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